渡航自粛期間に大分県教員ら41人訪朝


日教組大分県教職員組合が主催する教職員対象の海外研修として、平成22、24年度に公立小中学校の教職員ら計41人が北朝鮮を訪問したことがわかりました。

9月28日付の産経新聞 によると、日教組傘下の大分県教職員組合が主催した北朝鮮ツアーは日本海に向けたミサイル発射などへの制裁措置として政府が北朝鮮への渡航自粛を要請した期間だったにも関わらず、参加者は北朝鮮の指導者をたたえる施設のほか、中国の反日宣伝活動の拠点「南京大虐殺記念館」なども訪問。公教育を担う教職員の研修先として極めて不適切で内外の批判を浴びています。

現在の日教組書記長は大分県教組出身の岡本泰良中央執行委員。2008年3月18日の日教組臨時大会で日教組書記長に選出されていますので、日教組の直接的関与、間接的関与を疑われても仕方がありません。

平成24年度の海外研修は7月27日~8月3日に実施し、教職員計21人が参加しました。産経新聞 が入手した行程案や手配した旅行会社によると、中国・瀋陽経由で北朝鮮・平壌入りし、3泊4日滞在した。平壌では金日成主席と金正日総書記の銅像がある万寿台や朝鮮労働党の政治思想を象徴する主体思想塔などを訪問。

訪朝と前後して、中国の南京大虐殺記念館(江蘇省)や撫順戦犯管理所(遼寧省)も訪れ、中国共産党の中国人民向け抗日史観に染まった場所(抗日教育基地)を研修という名の下で見学しています。

中国共産党および中国政府は毛沢東が行った長征や文化大革命、チベット侵略など都合の歴史的悪い事実については国民に記念館を作って教育するようなことは皆無。隠ぺいしますが、中国共産党や中国政府にとって都合の良い虚構については、あらゆる手段を使って展示、流布していきます。日教組は反戦反愛国を煽りながら、見事に中国共産党、北朝鮮労働党の術中にはまり、共同歩調を取っている組織であることはこの件でも明らかです。

大分県教組のツアーで訪問した南京大虐殺記念館は、信憑(しんぴょう)性のない資料も交え、戦争被害や旧日本軍の「残虐性」を強調する展示が問題となっていて、南京事件での中国側被害者数を30万人説まで誇大化させた元朝日新聞記者の本多勝一の取材道具まで展示されている場所です。

撫順戦犯管理所は1950年、ソ連から引き渡された900人以上の日本人や満州国の戦犯を収容して思想改造を行った施設。満州国戦犯の中で愛新覚羅溥儀が最も有名で、有名な映画「ラスト・エンペラー」は、かつてここで撮影されました。

平成22年度も7泊8日で同様の施設を訪問し、教職員20人が参加し、ツアーは常態化しつつありました。日本政府は当時、日本人拉致問題に加え、18年7月のミサイル発射や同年10月の核実験を受けて北朝鮮への渡航自粛を出していて、県教委も見直しを求めましたが、県教組側は、ほぼ行程案通りに実施を強行しています。

大分県教組の海外研修は30年以上前から続き、行き先はアジアと欧州を交互に設定。今年度はマレーシアなどに行ったとしています。

大分県教職員組合は旅行業法に基づく登録をせず、新聞広告で「慰安婦」関連施設を学する韓国旅行を募集し、大分県教育長が旅行を自粛するよう県教組に求めたにもかかわらず、韓国旅行が予定通り実施した前例が全国的に問題化されていました。

教職員は公務員として法令を遵守する身分であり、児童生徒や保護者、市民の信用を損なうことがあってはならない立場であり、度重なる大分県教組の不祥事は日教組に反省の二文字はないことを示してしまっています。

【平成24年度大分県教職員組合海外研修の主な訪問先】

7月27日~8月3日(7泊8日)
7月27日 福岡空港→上海浦東空港→瀋陽空港 瀋陽泊
7月28日 瀋陽空港→平壌空港 平壌泊・撫順戦犯管理所・918記念館
7月29~30日 板門店軍事境界線・万景台の生家・万寿台・チュチェ思想塔・労働党創建記念塔・69高級中学校 平壌泊
7月31日 平壌空港→北京空港→南京空港 南京泊
8月 1日 南京大虐殺記念館・・大虐殺現場巡り・中山陵・幸存者証言聞取り 南京泊
8月 2日 南京市内視察・南京空港→大連空港 大連泊
8月 3日 大連空港→福岡空港
※旅行会社作成の行程案より抜粋