文科省が「道徳教科書」検定基準で国民の意見募集
文部科学省 は7月29日、平成30年度以降に小中学校で教科化される道徳をめぐり、教科書検定基準の改正案について意見募集(パブリックコメント)を開始しました。
パブリックコメント詳細
(提出方法は、意見公募要領をご覧ください)
パブリックコメントを募集するのは8月27日まで。文科省は寄せられた意見を踏まえ、9月にも検定基準を告示する予定です。
日教組による健全な道徳教育つぶしを完全に封じるため、今回のパブリックコメントは大切です。
道徳教育が軍国主義の復活につながるなどとの的外れな意見に対して、本来あるべき道徳教育のあり方を指し示していく上でも、皆さん、どんどん、意見を出していきましょう。
いよいよ、道徳の検定教科書が小学校で平成30年度、中学校で31年度から導入され、正式に正規授業に使われるようになります。
戦後の教育は愛国心をタブーとして、思考停止したまま国家から目を背け続けてきました。
日教組の猛反対を受け続けた道徳の教科化は、軍国主義教育の復活などという的外れな愚かすぎる非難をはねつけ、ようやく実現されることになります。これからは政府見解とはまったく違う偏向教材は排除され、日本人の美しい心を育む本来の健全な道徳教育が期待されます。
文部科学省は6月22日、平成30年度以降に小中学校で教科化される道徳について、教科用図書検定調査審議会(会長・杉山武彦運輸政策研究機構副会長)の作業部会を開きました。
平成28年度から始まる教科書検定用の基準骨子案を示し、委員から大筋で了承されました。審議会は7月、詳細な検定基準を定めた報告案をまとめる見通し。
学習指導要領には、教材についての留意事項として「伝統と文化」「先人の伝記」「現代的な課題」など7項目の題材が明示されています。骨子では、その7項目の全てを教材に取り上げることを求めました。
教科化に伴い、読み物中心の授業から「考え、議論する授業」への転換を目指し、検定基準にも問題解決型や体験型の学習に配慮する規定を設置。
多様な考え方ができる事柄については、教科書に「特定の考え方に偏った取り扱いがなされていないこと」も明記されました。
文部科学省が示した道徳教科書の検定基準の骨子案は、学習指導要領に基づき教材の取り扱いについて公正性を強調し、教科書づくりにバランス感覚を求める内容となりました。
ただ、社会科の検定基準にあるような政府見解に基づく記述の尊重を求める項目などはなく、道徳教科書からイデオロギー色を排除できるかどうかが課題になりそうです。
教科書の検定基準は、まず全ての教科を横断する共通基準により一般的な順守事項を規定。
さらに共通基準で検定意見を付けることが難しい場面を想定し、教科ごとの固有基準が設けられています。
今回、骨子で示されたのは、道徳の固有基準。
学習指導要領に基づき「特定の考え方に偏った取り扱いがなされていないこと」などを教科書づくりの条件としました。
しかし、判断に明確な基準が示されていないため、例えば教科書会社側が「家族愛をテーマにした物語」として慰安婦問題などを記述した場合、骨子の基準を基に十分な検定意見を付けられるかは不透明です。
社会科では固有基準として、政府見解の尊重や通説的見解がない場合には、その旨を明示することなどを明記しています。
今春の教科書検定では関東大震災の朝鮮人虐殺数を「数千人」とした記述に検定意見が付けられ、「通説はない」と書き加えて合格する事例もあり、問題が浮き彫りになっています。
文科省は道徳に「(社会科のような)基準を設ける状況にはない」という立場を示していますが、今後の課題にもなりそうです。